人気投信解説-米国リート・αクワトロ

人気投信解説-通貨選択型 米国リート・αクワトロ

こんにちは! Nです。

今回は、大和証券で人気の「通貨選択型 米国リート・αクワトロ」です。

以前紹介した証券会社の人気投信の記事の中でも大和証券で1位になっていました。

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分配金も設定当初から毎月200円を出し続けており、人気の高い投資信託の一つですね。

この「通貨選択型」というのもくせ者なのですが、それに加えて「αクワトロ」となんだか難しそうな商品でして、この機会に詳しく見てみたいと思います。

米国リート・αクワトロ 商品概要

「米国リート・αクワトロ」は名前の通り米国REITへ投資を行う投資信託です。これに加え、為替取引による金利プレミアムの獲得を目指します。

さらに、米国REIT、為替取引それぞれに対してカバードコール戦略を活用し、オプションプレミアムの獲得を行います。


カタカナが多くて半分くらい何言っているか分からないですね。この商品、既に1,000億円以上販売されていますが、きちんと内容を理解して買っている方はいるのでしょうか。

通貨選択型 米国リート・αクワトロ 販売資料 →PDF


「αクワトロ」の名前は、全部で4つの手法で収益を得ることを指しているようです。

私が証券会社にいた頃はせいぜい通貨選択型がついた商品まででしたが、どんどん複雑になってますね。。

収益を得るための4つの手法は下記です。

(1)米国リート
(2)為替取引(ブラジル・レアル)
(3)米国リート・カバードコール戦略(取引額に対して50%程度)
(4)為替取引・カバードコール戦略(取引額に対して50%程度)


。。。既に気が重いですが、月次レポートを含め、ひとつずつ見ていきましょう。

(1)米国リート

こちらは以前に紹介しました「フィデリティ・USリート」、「新光 US-REITオープン(ゼウス)」と同様、アメリカの不動産に投資している投資信託です。

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なお、本投信では「フィデリティ・USリート」などのように個別のREITの選別、組入れは行っておらず、「iシェアーズ米国不動産ETF」というETFを100%買ってます。

※「iシェアーズ米国不動産ETF」は米国REIT全体のインデックスとお考え下さい。

(2)為替取引(ブラジル・レアル)

このあたりから難しくなってきますね。

本投信は米国REITへ投資していますので、日本円を売って、米ドルを買ってますが、それに加えて、米ドルを売って、ブラジルレアルを買う取引をしています。

なぜそんなことをするかと言うと、各通貨の金利差が利益になるからです。

各国通貨の足元の短期金利は、概ね下記水準です。

日本円      0%
米ドル      1.2%
ブラジルレアル  6.1%

日本円は「マイナス金利」と言われている通り、0~-0.05%程度の金利推移となっていますが、その他通貨では金利収入を得ることができます。

つまり日本円を売って米ドルを買えば、1.2%-0%=1.2%の金利収入を得ることができます。※もちろん為替変動のリスクはあります。

本投信では、円の売りとドルの買い、ドルの売りとレアルの買いを行っているので、実質的には円の売りとレアルの買いを行っている状態となり、差し引きの金利6.1%-0%=6.1%の金利収入を得ることができます。

(3)米国リート・カバードコール戦略(取引額の50%程度)

はい。ここからは「投資対象」、「取引」ではなく「戦略」になってきましたので、だいぶ難しくなりそうです。

端的にいうと、「米国REITの買いに加えて、取引額の50%分のコールオプションを売って、オプション料を取りに行く戦略」です。

次回に続きます。

まとめ

✔ 分配金が多い投資信託はやはり人気がある

✔ 投資信託の中身はどんどん複雑になっている

✔ カバードコール? コールオプション? オプションプレミアム?? 

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