そもそもPERって何?
こんにちは! Nです。
今回は、株式投資を行う上でよく使われる評価指標、「PER」についてです。
ここまであまり意識せず使ってきていましたが、本サイトでは投資初心者向けの情報発信を考えていますので、基本的な評価指標について改めて確認したいと思います。
私自身も普段何気なく使っていますが、この機会に改めて確認できればと。
PERとは?
PER(ピー・イー・アールと読みます)は、「Price Earnings Ratio」の頭文字を取っており、「稼ぎ(利益)に対してどれだけの値段(株価)がついているか」という指標です。
日本語では「株価収益率」とも呼ばれています。
計算式は「株価÷1株当たり利益」です。「(その時の)株価は1株当たり利益の何倍か」ということですね。
計算例
例えば、1株当たり利益が100円の株について、株価が2,000円だとすると、PERは「2,000÷100=20」で20倍になります。
同じ株の株価が1,800円になれば、「1,800÷100=18」のPER18倍で、先程の20倍の時よりも割安という評価になります。
また、別の銘柄で1株当たり利益が150円、株価が2,400円の株があったとすると、PERは「2,400÷150=16」で16倍となり、先程の株よりも割安な銘柄という評価ができます。
日経平均の評価としては、過去の実績からPER14~16倍が適正範囲と言われています。足元の予想PERは15.58倍(2018年1月12日現在)で、適正範囲の中にあるようです。
ちなみに私が証券会社にいた頃、社内では16~18倍が適正範囲だと言われていました。
リーマンショック前でそこまで景気が悪くなかったせいかもしれませんが、お客さんに取引してもらう為に高めに設定してたのかもしれません。。
成長株投資を考えるに当って
このPER、株価を評価する上で非常に便利で、いろいろな局面で出て来る指標なのですが、成長株を評価するにあたっては少し工夫が必要です。
というのも、予想PERはあくまで「今期の予想1株当たり利益」を基に算出する数値だからです。
成長株投資を考える場合、今期はもちろん、来期以降も利益成長するであろう業績の状態にありますので、必然その見込を織り込んだ株価が付き、PERは高めになります。
例えば?
例えば、昨年ロボット関連株としてご紹介した「安川電機」を見てみましょう。
昨年10月からみても株価は上がり続けていますが、先週末の株価は5,540円(2018年1月12日現在)でした。
「予想1株当たり利益」は、決算短信などで確認できます。
安川電機 決算短信 →PDF
2017年度の予想1株当たり利益は154円。
※同社は決算期の変更を予定しているため「1株当たり利益」は年間の予想を使っています。
PERは、5,540円÷154円=36倍です。かなり割高ですね。
しかし株価は下がるどころか、PER30倍以上の水準でも上がり続けています。
なんで?
先程も書きました通り、予想PERはあくまで「今期の予想1株当たり利益」に対する評価指標になります。
安川電機の2017年度の予想1株当たり利益は154円なのですが、前期である2016年度の1株当たり利益は76.6円でした。たった1年で利益額は倍増しているのです。
また、来期以降も中国の旺盛な需要が期待されますので、2018年度以降も高い利益成長が見込まれ、株価も利益成長を見込んだ水準で買われているということですね。
では、成長株を評価するにはどうすれば良いのでしょうか。
来期以降の利益成長を含めた評価をすることになりますが、こちらはもう少し長くなりそうなので次回に続きます。
まとめ
✔ PER=株価÷1株当たり利益
✔ 成長株は来期以降の成長が見込まれ、PERは高くなる
✔ 次回に続く