日経平均下落 週間1,800円超

日経平均下落 週間1,800円超

こんにちは! Nです。

今週の日経平均株価は週間で1,891円の下落になりました。。下げ幅は2008年10月以来の大きさとのことです。。

下落の要因は?

下落のきっかけは米国の金利上昇。2日に発表された雇用統計の結果が良好だったことから、インフレ懸念により長期金利が上昇。米国10年国債金利は一時2.85%を突破しました。

金利上昇は企業業績にとってマイナスですので、これにより株価は下落。NYダウは雇用統計発表前の1日と比べると、約2,000ドルの下落になっています。

米国株はここまでほぼ一本調子で上昇していましたので、どこかで調整は入るだろうと思っていましたが、実際に下がると気分は良くないですね。。

米上場約4,000社のPERは直近まで22倍に達していたそうです。

2月4日付 日経新聞 「金利上昇 米株揺らす」 →該当記事

S&P500でみてもPERは18倍を超えており、業績面からみると買われ過ぎの状態だったようです。


そして今週の株価の下落は、この割高の修正に加えて、VI、VIX指数の急上昇も要因となっているようです。

VIX指数って?

VIX指数は、株価の予測変動率を示す指数で、株価の上下の振れ幅が大きくなるほど、数字が大きくなる指数です。

市場参加者の不安心理が大きいほど株価は振れやすく、同指数も上昇するので、「恐怖指数」とも呼ばれています。ちなみに「VIX」は「ビックス」と読みます。

このVIX指数、1月中は12ポイントを切る水準で低位安定していましたが、雇用統計が発表された翌営業日の5日には、37ポイントへ急上昇しました。

VIX指数自体は株価の動向を示す指標に過ぎないのですが、このVIX指数を使った「リスク・パリティ戦略」という運用戦略が今回の下落幅を増幅させています。

リスク・パリティ戦略

ちなみに日経では下記の記事で解説されており、私もここで初めて知りました。

2月9日付 日経新聞 「リスク均衡を狙い株売却」 →該当記事

「パリティ」というのは「等しい」、「等価」という意味です。

「リスク・パリティ戦略」は、外部環境が変化した時でも、リスク量を一定に保てるように運用する戦略ということです。

株価が大きく動くようなリスクの大きい局面では、その持ち高を縮小して、全体のリスク量をコントロールし、一方でリスクが小さくなれば、また一定のリスク量になるように株式の持ち高を増やして、株式収益の恩恵を受けるという戦略です。


先程あげた通り、直近のVIX指数は1月の水準に比べると、約3倍に急上昇しましたので、「リスク・パリティ戦略」を取る運用は株式の持ち高を大幅に圧縮することになり、株式の下落に拍車をかけたようです。

日本株への影響

日本株も同様にVI(ボラティリティー・インデックス)という指数があります。VIも1月後半は16ポイント台の推移でしたが、足元では36ポイントまで上昇しています。

そして昨日の日経平均は21,382円。先週末比で1,891円の下落ですね。

一方、日経平均のPERは13倍と業績面から見るとかなり割安な水準になっており、買い増しを考えたいところです。

ただ、株価の下落により円高も進んでいます。長期的に米国株の下落が続くとなると、円高の長期化による輸出企業の来期以降の業績の低迷、業績低迷によるPERの上昇が懸念されます。

今回の急落をきっかけに、米国株のトレンド自体が変わってくる可能性を考えると簡単には動けないところでしょうか。。

まとめ

✔ 落ちてくるナイフはつかむな

ただ、業績面では割安な水準ですので、投資のチャンスはうかがいたいですね。

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